こんにちは!都筑区仲町台の歯科、あおぞら歯科クリニック院長の池田智之です!

私と訪問診療の関わりは、大学を卒業してまもなく
そう、20年以上になります。

当時はまだ訪問診療が今ほど一般的ではなく
歯科医師が自宅まで治療に来ることができるなど
多くの患者さんが知らない状況にありました。

当時駆け出しの歯科医師だった私は
入れ歯治療を得意にしたい、もっと修行したいという
今にして思えば自分勝手な理由で訪問診療の門をくぐりました。

そこには「日本の現実」がありました。

この国の人口の約25%、4人に1人は高齢者であり
多くの方々が外出もままならないという現実。

様々な事情により寝たきりの状態になってしまうと
口腔ケアは全くなされず、虫歯や歯周病は野放しにされ
誤嚥による肺炎が後を絶たないこと。

それから20年。

訪問診療を通じて多くの患者さんと関わり、寄り添い
たくさんのことを学ばせていただきました。

時には教科書的な「よい治療」が
患者さんのためにならない事も
たくさん経験してきました。

自分の力が足りないばかりに
患者さんの喜ぶ姿を見る事なしに
最後の時を迎えてしまった事もありました。

訪問診療は一人一人置かれた状況が違います。
患者さんの数だけ関わり方が異なります。

だから常に
「これが患者さんのためになっているか」と
自問自答しながら関わらせていただいてます。

私の甘い物好きを覚えていてくださったんでしょうか
お料理の上手な患者さんのご自宅で
おいしい手作り小豆をご馳走になりました。

そりゃあもう一瞬で平らげてしまいましたよ。

人との関わり、社会との関わりが
人を元気にしてくれるのでしょう。

それに比べれば
入れ歯のウデやテクニックなどは
些細な事なのかもしれません。

あおぞら歯科クリニック