都筑区 仲町台 歯科 あおぞら歯科クリニック あおぞら通信VOL.194
こんにちは!都筑区仲町台の歯科、あおぞら歯科クリニック院長の池田智之です!
10年前、東京医科歯科大学の大学院で研究に従事していた頃。
義歯の素材であるレジンというプラスチックを
どうすれば効率的に補強することが出来るかを
日々追い求め、実験に明け暮れていました。
そこで分かったことは
プラスチックよりも硬い素材を
補強材として内部に埋め込むだけでは
補強されないということ
そしてそれを
真の補強材たらしめるためには
プラスチックと補強材が強固に「接着」していなければならない
ということでした。
私の所属していた研究室は
「部分床義歯学」といって、歯を失ってしまった方に
「入れ歯」を用いて機能回復を図るのが主な研究テーマ。
しかし突き詰めていくと
「接着」というミクロの現象の理解なくして
私の研究は進めることが出来ない状態に
なっていました。
もっと「接着」について知りたい。
そう思って文献を当たる日々の私は
ある日運命を大きく変える一冊の教科書に出会いました。
この教科書をはじめて見たときの衝撃は
今でも鮮明に覚えています。
世の中にはこんなにも
「うっとり」してしまう治療があったのか。
まさにamazing。
そのとき以来、本分である義歯の研究そっちのけで
歯と接着する「コンポジット・レジン」の臨床に魅せられてしまいました。
当時その教科書に書かれているようなやり方の治療を
大学病院の中でさえ、行っている人はいませんでした。
でも何とか会得したい。
すべてが洋書を頼りにした手探りの臨床だった気がします。
本日受講した講習会の講師は
そんなコンポジット・レジンの臨床を
最前線でリードしている著名な方です。
あの時と同じ風を感じました。
10年先を行っていると思います。