都筑区 仲町台 歯科 あおぞら歯科クリニック あおぞら通信VOL.268
こんにちは!都筑区仲町台の歯科、あおぞら歯科クリニック院長の池田智之です!
ようやく春の気配が感じられるようになってきた今日この頃
 皆さんいかがお過ごしですか。
春一番に負けないパワーで今日も
「あおウン」
 
 いってみたいと思います!
 普段何気なく見る「銀歯」。
 みなさんはこの銀歯がどのように作られているか
 ご存知ですか?
一般に、銀歯は「ロストワックス法」という
 鋳造(鋳型に金属を流し込む)技術で作られます。
最終的に誤差が10μm内外に収まるようにするために
 それはそれは血のにじむような努力
 が費やされています。
まずみなさんの歯にある虫歯を削り取り、精密に型を取ります。
 
 
 
 
 この型取りの材料は約0.2%寸法が収縮します。
つまり実際の歯より小さくなってしまうということです。
 そこに石膏を注ぎ込み、歯の模型を作るわけですが
 この石膏模型は0.1~0.25%膨張します。
 
  
 逆に膨張するわけです。
出来上がった石膏模型上で特殊なワックス(蝋)を盛り付け
 歯の形を作っていきます。
 
 
 このワックスは0.1~0.5%収縮します。
またまた収縮です。
 このワックス型を、埋没材という石膏の一種で埋め込みます。
 もうお察しの通り、埋没材も当然石膏の一種なので膨張します。
 だいたい0.2~0.5%の膨張率です。
 
 
 もう飽きてきましたか?
この埋没材を高温の炉に入れて内部のワックスを焼き飛ばし
 空洞になった内部に溶かした金属を流し込むわけです。
 だから「ロストワックス法」と呼ばれるんですね。
しつこいようですが溶けた金属は
 硬化すると同時に収縮します。
さらに鋳込んだ銀歯は最終的に研磨され
 表面が若干目減りします。
 
このような複雑な工程を経て
 誤差10μm内外で歯にフィットするわけです。
 
まさにamazing。
 
かつてガリレオ・ガリレイは
 「一見すると当たり前のように起きていることの裏には
 実はきわめて複雑に入り組んだ仕組みが隠されている」
 といいました。
古くからの歴史を誇る機械式腕時計も
 時間と分のほかに、秒針が入るだけで
 驚くほど内部構造が複雑になるといいます。
何の気なしに眺める銀歯や時計の秒針に
 これほどのテクノロジーが注ぎ込まれていることを感じれば
 物事が当たり前に存在することのありがたさを
 痛感せずにはいられません。














